






このロットで実際に測った数値です。何を、どこで測ったかまで載せています。
数値は当社が測定した実測値です。測定していない項目は表示していません。
ナチュラルは、私にとって失敗の歴史です。乾燥の見極めを誤ってカビを出し、ロットを諦めたことがあります。何ヶ月もかけて育てたチェリーが、数日の判断ミスで駄目になる。カビは、気づいた時にはもう遅い。自然は制御できない。それを教えてくれたのがこの精製です。
それでもナチュラルをやめないのは、果実の記憶を豆に残せるのはこの精製だけだからです。チェリーを丸ごと乾燥させ、果肉の糖と香りを時間をかけて豆に移す。リスクと引き換えにしか手に入らないものがある。失敗を繰り返さないために、私たちは乾燥棚の管理を数値で縛ることにしました。
完熟チェリーを選果し、そのまま乾燥ベッドに並べます。ここからは毎日の地道な仕事です。層が偏らないように毎日何度も攪拌し、雨と夜露から守り、乾きむらを作らない。手を抜いた分だけ、発酵過多やカビという形で必ず返ってきます。
止めどきは水分値と水分活性の推移で判断します。見た目や手触りは先に「乾いた」と言いたがるので、数値で疑うことにしています。水分活性はカビと劣化のリスクを測る指標で、この値が基準を切るまでは仕上がりと呼びません。
失敗の経験があるからこそ、すべてのロットでpH、Brix、水分値、水分活性、乾燥日数を測定・記録しています(Data Bank)。うまくいったロットの数値を残せば再現でき、失敗したロットの数値を残せば同じ穴に落ちない。
このロットの数値は、このページの上にある DATA BANK の欄に載せています。まだ測定していないロットは、参考値であることを明記しています。全ロットの一覧はDATA BANKへ。
ナチュラルは糖類が多く、メイラードが早く進みます。ウォッシュトと同じプロファイルでは進みすぎることが多いはずです。兄弟ロットLaos / Typica Washedとの焼き比べを前提に設計しています。この豆の後ろにある失敗の記録ごと、使ってもらえたら嬉しいです。
乾燥場の日々は、映像にも残しています。
→ 【映像】ラオス、乾燥場の一日
→ コーヒーの収穫と選果|熟した実だけを摘むと、品質はどこまで変わるか
カッピング会・卸登録はFOR ROASTERSへ。
新ロットの公開と乾燥の進捗、巡回の記録。毎週金曜、短いレターでお届けします。