未熟な豆が混じると、やっぱりカップクオリティが下がる。だから未熟の混入をどれだけ下げられるかは、収穫の質そのものである。ただ、摘む段階だけでゼロにはできない。LuLaLao Farmでは、収穫と選別の二段構えで減らしている。
「一段目は摘む段階。完熟だけを選んで摘み、まだ緑の実は残す。それでも多少は未熟が混じる。だから二段目に、摘んだ実を水に浮かべる。軽い実、つまり未熟や虫食い、中が傷んだ実は浮くので、それを取り除く。ただ、水に漬ける工程は未成熟対策だけではないが、その話は別のところで。」
摘む段階で未熟をゼロにはできない。熟した実だけを狙う機械の収穫でも、未熟果の8%は熟果と一緒に落ちて混ざり、豆の損傷率は5.23%だった(Yu et al., 2023)。だから摘んだ後の選び分けが要る。その裏づけもある。生豆の物性から風味を予測した研究では、密度と水分が最も予測力の高い特性だった(Gonzalez-Sanchez et al., 2024)。水に浮かべて軽い実を除く選び分けは、見栄えの話ではなく、密度で品質を分ける工程だ。
ただし、選び分けも一度では終わらない。機械の力を借りても限界がある。近赤外の分光画像では、虫食い豆を95%の精度で正しく見分けられた(Chen et al., 2020)。それでも万能ではない。色だけで分ける選別機は、見た目が似た未熟や軽度の欠点に弱い。分光を使っても、混ざった欠点豆のうち取り除けるのは1回通して約68%、2回通しても約84%にとどまった。いっぽう石ころのような異物なら機械で100%除けた(Berardi et al., 2026)。だが見た目が似た欠点は、密度、色、分光、そして最後は人の目、という何段もの網でしか取り切れない。手選別を20分ほどで目が疲れ、精度が落ちる(Chen et al., 2020)。だから私たちは、上流の収穫と浮遊で未熟を減らしてから、段を重ねる。
「未熟をゼロにはできない。だから何度も網にかける。摘んで、浮かべて、拾う。」
ここから農園の話に戻る。ロットには、推定の未熟混入率と、浮遊選別で除いた割合(フロート除去率)を記録している。数字で残すと、翌年どこを強めるかが見える。
「今季、選別後の推定未熟混入率は6%。フロートで除いたのは8%だった。」
完熟の見分けは完熟は色より先に来る、木の中で熟度が割れる理由は同じ木に時期の違う実が同居する理由、全体像は収穫の総説へ。
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